作品紹介
制作 | 2019年 |
ジャンル | アニメ |
監督 | 小池健 |
キャスト | 栗田貫一、沢城みゆき、小林清志、宮野真守 |
『ルパン三世 峰不二子の嘘』は、2019年、ルパンシリーズ劇場版の第9作目として放映された映画です。
スピンオフ作品としては3作目。
R12指定。
このアニメのみどころ
このアニメは、『次元大介の墓標』『血煙の石川五エ門』に続くスピンオフ作品第3作目。
主人公は、あの峰不二子です。
不二子といえば、最高のプロポーション(B:8
8 W:55 H:99)を誇る超美人ですが、何よりもお金が大好きで、お金のためなら平気でルパンたちを裏切るなど、「奇麗なバラには棘がある」の諺を地で行くキャラクター。
しかし、そのつかみどころのない性格こそが、不二子の最大の魅力でもあります。
今回も、そんな不二子のエキゾチックな魅力が大爆発。そして、いつものようにお金に執着するのかと思いきや情に流されかけたりと、意外にもしおらしい一面が見れたりもします。
そして、R12指定だけあってなかなかエロい♡シーンも…
また、前作において謎とされていた、ホーク(『血煙の石川五エ門』に登場する歴代最強の刺客)を始めとする殺し屋軍団のバックグラウンド。
今回は、その謎に少しだけ触れられている作品となっています。
登場人物
ジーン
ランディの息子。心臓が弱い。
幼い頃に母を亡くし、母親からの愛を受けずに育ってきた。
父ランディのことが大好き。
まだ幼いため、世の中の仕組みについて理解できていない一面がある。
5億ドルが保管してある貸金庫の暗証番号を知っている唯一の人物。
ランディ
ジーンの父。ジーンを男手一つで育ててきた。ランディの家族はジーンのみであり、ジーンの成長を見守ることが生き甲斐。
コドフリー・マイニングに所属する会計士だったが、息子ジーンに心臓移植手術を受けさせるため、会社から5億ドルを横領した。
ビンカム
コドフリー・マニング社長のコドフリーに雇われた殺し屋。この世に生まれた瞬間から殺し屋としての英才教育を受けており、殺し以外の世界を何も知らない。もちろん童貞。
通常は手錠に繋がれて独房で寝ているが、出番の時だけ起こされて、淡々と任務を遂行する。
黒い砂を巻き上げて相手を催眠術にかけて、どんな秘密でも自白させることができるという特殊能力を持つ。
長い爪で相手を引き裂くなど高い戦闘能力を誇り、拳銃の弾を受けてももろともしない。
コドフリー・マニング
年商10億ドルを誇る金採掘会社。表向きは健全な企業だが、裏では殺し屋(ビンカム)を雇って邪魔者を消すなど、相当あくどいことをやっている会社。
しかし、社長のコドフリーが地元警察を買収しているため、悪事が表沙汰になることは無い。
コドフリー
コドフリー・マニングの社長。お金大好き。
冷酷な性格で、部下の生死についてはあまり関心が無い。
ランディが横領した5億ドルを取り返そうと躍起になっている。
カーラ
コドフリーの部下。長身の美女で、コドフリー・マニングの裏仕事を一手に請け負っている。
常に首から鞭をぶら下げており、いざという時は武器として使う。
睡眠中のビンカムを起こすのは、カーラの役目。
ストーリー(細部)
序盤
「不二子、たった一人の息子のジーンを連れて逃げてくれ」
これが、ランディから不二子への最後のお願いだった。
ランディは、息子ジーンの心臓病手術の資金を得るために会社のお金5億ドルを横領したが、それが社長のコドフリーにバレてしまい、殺し屋に追われてたのだった。
不二子は、ランディの使用人として勤めてた。
そして、コドフリーの部下カーラとラルク、そして殺し屋ビンカムがランディの家を襲う。
既にジーンと不二子を外に逃がしたランディは、その場で自爆装置を起動させて自爆してしまう。
悲しんだのは、大好きな父親を失ったジーンだった。
「5億ドルが保管されている金庫の暗証番号を教えるから、パパの仇を討って欲しい」
ジーンは、ルパンたちに依頼する。
ルパンと次元は、早速ビンカムを始末しに出発する。
しかし、不二子はそんなジーンの依頼には消極的。果たして不二子は、ジーンの心配をしているのか?それとも、5億ドルを自分のものにしたいだけなのか?
ルパンと次元は、ジーンをおとりにしてビンカムをおびき寄せようとするが、黒砂を巻き上げて相手を催眠術にかけるというビンカムの特殊能力の前に、作戦は失敗。辛酸を舐めさせられる。
不二子は、ジーンを連れて逃亡。しかし、子供誘拐の嫌疑をかけられて、ジーンは警察に保護される。
しかし、警察がジーンを連れて行った先は、警察署・・・・ではなく、なんとコドフリー・マニング社の本社。警察は、既にコドフリーによって買収されていたのだ。
同時に、不二子もコドフリーに掴まってしまう。
コドフリーは、ジーンが知っている金庫の暗証番号が欲しかったのだった。
中盤
コドフリーは、ジーンから暗証番号を聞き出そうとするが、ジーンは頑なに拒否。業を煮やしたコドフリーは、ビンカムの催眠術で強引に自白させようとする。
しかし、あと一歩のところで不二子が邪魔をして上手くいかない。
怒ったコドフリーは、ビンカムに不二子を殺すように指示を出す。
ビンカムは不二子に襲い掛かるが、不二子はお得意の色仕掛けを発動。殺ししか知らない童貞のビンカムは、不二子が発する女の魅力に魅了され、とどめを刺すことをためらってしまう。
そうこうしている間に、ルパンと次元が現場に乱入。ドサクサにまぎれて、不二子とジーンを連れてコドフリー・マニング本社から脱出する。
はじめは不二子に不信感を抱いていたジーンだったが、必死に自分のことを守ろうとしてくれた不二子に対しついに心を開く。ジーンは不二子に、亡き母の面影を見ていたのだ。
ジーンは、ついに金庫の暗証番号が書かれたメモを不二子に渡す。
すると不二子は、ジーンを一人部屋に置いて出かけて行ってしまう。
「一人にしないで!」と泣き叫ぶジーンだったが、不二子は聞く耳を持たない。
不二子は、5億ドルを金庫から移し替えると、コドフリーに挑戦状を叩きつける。コドフリーは、早速ビンカムに不二子から金を奪ってくるよう命じる。
一方ルパンは、ビンカムの調査を終えていた。
ビンカムは、殺人鬼を量産する隠し工場で生まれた男だった。同じ工場で生まれた殺し屋として、以前ルパンたちが襲われたヤエル奥崎やホークがいた。
そして、その工場に多額の出資をしていたのが、コドフリーだったのだ。
終盤
不二子とビンカムの、最後の勝負が始まる。
戦闘能力で勝るビンカムは、戦闘を有利に進めていく。
しかし、ビンカムの様子が少し変だ。不二子を見て、なにやら興奮しているように見える。
ビンカムは、黒い砂を噴き上げて不二子に催眠術をかけようとするが・・・不二子は、予め地下に仕掛けておいた爆弾を爆発させ、周囲に大きな水しぶきを挙げさせる。
ビンカムの催眠術の弱点は、「水」だった。
うろたえるビンカムに、不二子はお得意の色仕掛け攻撃。童貞君のビンカムの性欲はMAXビンビン♡に。
ビンカムはついに我慢できなくなり、不二子のお尻を掴み上げるが、その一瞬のスキをついて、不二子はビンカムの心臓に剣を突き立てる。
ビンカムは、血の涙を流しながらその場で絶命する。
ビンカムとの連絡がつかなくなり、焦りだすコドフリー。
そんなコドフリーの前に登場したのが、ルパンと次元だ。
ルパンは、コドフリーのバックにいる人物、つまり殺し屋工場の経営者は誰なのかを問う。
次元の銃で脅されたコドフリーはついに観念し、
「あのお方は・・・」
と、口を開きかける。
しかし次の瞬間、コドフリーとその部下たちは、何者かによって突然撃ち殺される。
コドフリーたちを狙撃した人物、それはなんとヤエル奥崎。
次元との決闘に負けて失ったはずのヤエル奥崎の左手は、サイボーグとなって進化を遂げ、さらに殺し屋として復帰していたのだった。
そして、コドフリーたちは、口封じのために殺された。
立ち去っていくヤエル奥崎の後ろ姿を、ルパンは茫然と見つめていた。
ラストシーン
ホテルの部屋で、一人不二子の帰りを待っているジーン。依然として帰ってくる気配のない不二子に「嘘つき」と呟く。
ここで、ジーンの部屋のドアをノックする音がする。
ジーンがドアを開けてみると、・・・そこには死んだと思われていた父のランディが立っていた。
ジーンは、泣きながらランディに抱き着く。ランディも、強くジーンを抱きしめるのだった。
1分で振り返るストーリーまとめ(忙しい人向け)
忙しい人向けに、本作のストーリーを1分で把握できるようにまとめてみました。
✔ ジーンは、父親の仇を討ってくれる者に5億ドルを差し出すと言い始める。ルパンと次元は、早速ランディの仇であるビンカムを倒しに行く。
✔ しかし、不思議な術を使うビンカムの前にルパンたちは大苦戦。ジーンは、コドフリーにさらわれてしまう。
✔ 不二子は、色仕掛けを使ってビンカムを惑わせ、ジーンを救出。不二子に心を開いたジーンは、暗証番号を教える。
✔ 不二子は、5億ドルをエサにビンカムをおびき寄せて対決。色仕掛けをしまくった挙句、興奮したビンカムのスキをついて殺す。
✔ 不二子の帰りを待つジーン。結局不二子は帰ってこなかったが、代わりに死んだはずのランディが帰ってきた。
興味が湧いた方は、是非ともストーリー(細部)も読んでみてくださいね!!
考察及び感想
不二子のついた「嘘」とは?
表題にもあった、不二子が付いた嘘。
それは、”ジーンにランディが死んだと見せかけたこと”です。
ランディは、自宅もろとも自爆したかのように見えましたが、実は秘密の地下室に逃げ込んでおり、命は無事でした。
そして、場所と時間を決めてジーンを連れた不二子と落ち合おうとしたのですが、約束の時間の前にも関わらず、不二子はジーンに「約束の時間から1時間過ぎてもランディが来ない。(もう死んだかも)」と嘘をついたのです。
不二子の狙いは、もちろん5億ドル。ジーンの手術費用としてランディが命がけで横領したお金ををかすめ取ろうというのですから、なかなかの鬼畜。
しかし不二子は、父親の仇を取ろうとするジーンの熱い気持ちに絆されていきます。
最後不二子は、ビンカムを殺していますが、本来であれば殺す必要が無い相手(既に5億ドルは手に入れているから)。
しかし、わざわざ挑戦状を叩きつけてまでビンカムを殺したのは、ジーンのためということでしょう。
不二子が情に動かされるということは、なかなか見れない珍しいことです。
殺し屋工場の経営者とは?
このアニメは、伏線が残るような終わり方をしています。
『次元大介の墓標』でルパンたちを襲ったヤエル奥崎と、『血煙の石川五エ門』で同じくルパンたちを襲ったホークが登場し、その二人はなんとビンカムと同じく殺し屋製造工場出身ということが判明します。
そして、この殺し屋製造工場の経営者の名前を言いかけたコドフリーは、ヤエル奥崎によって殺されてしまいます。
しかも、次元に打ち抜かれて破壊されたヤエル奥崎の左腕はサイボーグ化されて復活し、五エ門に斬り落とされたはずのホークの左腕はちゃんと元に戻っていました。
傷ついた殺し屋たちを再生する力も持っているようです。
『次元大介の墓標』『血煙の石川五エ門』『峰不二子の嘘』と、小池健監督が手掛ける”大人のルパン三世”スピンオフシリーズでは、今後の焦点となっていきそうです。
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