【考察】「魔の巣」(ネタバレ)学芸会に毛が生えたような演技、伝説のカルト映画といえばこれ!

クソ映画

作品紹介

製作 1966年
ジャンル ホラー
監督 ハロルド・P・ウォーレン
キャスト トム・ネーマン、ジョン・レイノルズ、ダイアン・マーリー、ハロルド・P・ウォーレン

参考サイトにおいて、クソ映画おすすめランキング第3位にランクインしたのは『魔の巣』

本映画は、参考サイトだけでなく、映画などのオンラインデータベースである『インターネット・ムービー・データベース(IMDb)』で史上最悪の映画第3位にランクインした他、ハリウッド映画を評する雑誌『Hollywood’s Most Wanted』で史上最悪の映画第2位、エンターテイメント・ウィークリー誌で史上最悪な映画第1位というように、クソ映画としての栄光を欲しいままにした伝説の映画です。

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この映画のココがヤバい

この映画では、監督のハロルド・P・ウォーレンを始めとするスタッフのほぼ全員が素人である上、極限に切り詰めた低予算で作成されました。

その結果、小学生の学芸会に毛の生えたような質のものとなってしまったようです。

ここまで低品質な映画は、ある意味貴重といえるのかもしれません。

 

内容としては、なんとかホラー映画としての体裁は整っていると言えなくはないですが、雑なカメラワークや役者の大根演技などが、見ていて痛々しいくらいです。

 

また、この映画は

・もともと素人だったハロルド・P・ウォーレンが、友人との”賭け”により、自分が映画を作れるということを証明するために作成された
・超低予算で作成されたため、キャストやその他スタッフへのギャラは、上映による収益で支払う予定だったが、そもそも収益自体が赤字だった
・オープニング・クレジットを入れ忘れた(映画序盤、約10分間の冗長なドライブシーンがあるのはそのため)

という、

映画の内容よりもこっちの方が面白いんじゃないかという裏エピソードをたくさん持っている映画でもあります。

(一方、キャストのひとりであるジョン・レイノルズが、映画が公開される前に自殺するという、笑えないエピソードもあります)

 

1966年に上映された後、あまりの質が低さから御蔵入りになっていたところ、1993年、アメリカのバラエティー番組で紹介さたことをきっかけに、再びこの世に出ることとなりました。

 

ちなみに邦題の『魔の巣』とは、劇中において信仰されているカルト宗教の神『MANOS(マノス)』を、無理やり漢字に当て込むという超絶センスにより翻訳されたものです。(ストーリー的に見れば、”主人公たちが悪魔の巣窟に足を踏み入れた”と捉えることができなくもない)

従って、あの「ドーン!」で有名な某漫画の『魔の巣』とは、全く因果関係はありません。

 

と、いうわけで、その伝説について触れていきましょう。

以下、ネタバレの内容が含まれますので、まだ映画をご覧になっていない方は注意してください。

ストーリー

旅行に来た3人だが・・・

「大丈夫だ、俺はこれまで道に迷ったことが無い」

明らかに道に迷っているにも関わらず、自らの非を決して認めないこの男は、本作の主人公であり、ハロルド・P・ウォーレンが自ら演じる一家の長、マイケル

マイケル、マイケルの妻マーガレット、そして娘のデビーの3人は、車でテキサス州に旅行に来ていましたが、宿泊する予定のホテルが見つからず、そうこうしているうちに迷子になってしまいました。

途中、車内で乳繰り合っている若いカップルがいますが、マイケル達が乗る車を見て、「ある車、どこに行くんだ?この先に道なんかないのに・・・」と、フラグ立てのセリフを呟きます。

 

マイケルは「大丈夫、標識通りだ」と強がりますが、明らかに道が細くなっていき、しまいには道自体が無くなり、砂漠のようなところに迷い込んでしまいました(金輪際、この男に車を運転させるな!)。

謎の屋敷と、管理人のトーゴ

マイケルたちは、砂漠を彷徨っているうちに、一軒の怪しげな屋敷を見つけます。その屋敷には、挙動不審で浮浪者のような格好をしている管理人トーゴがいました。

マイケルは、もうすぐ日が暮れてしまうため、このお屋敷に1泊泊めて欲しいとトーゴに頼みます。するとトーゴは、「泊まる分には構わないが、ご主人様がどう思うかわからない」と答えます。

 

それでもマイケルは宿泊させてもらえるよう頼み込み、トーゴは「ご主人様は嫌がるだろうなぁ」とブツブツいいながらオッケーします。トーゴくんは、きっと「ご主人様って誰?」って聞いて欲しかったんでしょうね。

 

トーゴはその後も、「ご主人様はこの世界にはいないが、常に一緒にいる」などと意味不明なことを呟き続け、マイケルたちが「死んだの?」と聞くと、「あなたたちの思っている『死』とは違う」と、さらによくわからないことを喋り始めます。

(実際には、トーゴのセリフにあまり深い意味はなく、ご主人様はただ寝てるだけ)

さらに、部屋の中央には、一人の男と一匹の犬を描いた不気味な絵が飾っています。

 

マーガレットは、不気味に感じて「帰ろう」と提案しますが、マイケルはどうしてもここに泊まると引きません(金輪際、こいつを旅行に連れていくな!)。

食い殺される飼い犬

ここで、異変が起きます。デビーが溺愛している飼い犬のペッピーが、庭先で何者かに食い殺されてしまったのです。

マーガレットはもう我慢できません。「帰りたい」と強くマイケルに進言し、マイケルも今度は同意します。

 

マイケルは、一旦車に戻りエンジンを掛けようとしますが、今度は何故かエンジンがかかりません。マイケルたちは、ホラー映画の王道パターンにハマってしまったようです。

 

一方お屋敷では、トーゴが「私のご主人が、あなたを妻として迎えたがっている」と、マーガレットに気持ち悪い話をし始めていました。そして、マーガレットの肩やら髪やらを触りだすのですが、マーガレットは「近づかないで!」と激怒します。(そりゃ当然ですわ)

迷子のデビー

マイケルが部屋に戻り、マーガレットと話していると、今度はデビーがいなくなります。

夫婦は焦ってデビーを探し出しますが、デビーはなんと黒い犬を連れて登場すし、「この犬と遊びたい」と言い出します。その犬は、なんと部屋の中で見た絵の犬とそっくりです。

マイケルは、「どこでこの犬を見つけたの?」と聞くと、デビーは「人がいっぱいいるところ」と答えます。人がいっぱい?そのセリフにひっかかったマイケルは、その場所に案内するようにデビーに言います。

睡眠中の男、そして6人の美女

そこでデビーがマイケルたちを連れてきたのは、謎の男が中央の台座に寝そべり、その周囲を6人の美女が取り囲んでいるというよくわからない場所でした。

幸いなことに、その謎の男と6人の美女は全員寝ていたので、マイケルたちは気づかれることなく逃げ出すことができました。

 

すると、今度はトーゴがその場所にやってきて、中央で睡眠中の男に向かって「あんたは妻がいっぱいいるから、(マーガレットは)俺がもらう」「俺は自由になるんだ」と叫びます。

 

その後、マイケルはマーガレットとデビーを屋敷に残し、再び車の様子を見に行きますが、トーゴに後ろから杖で殴打され、気絶してしまいます。

男、起床

ここで、ついにあの謎の男が起床します。

そして、起きるやいなやマノス(神様の名前)の教えがどうのとか、忠誠を誓うだとか、意味のわからない呪文をごちゃごちゃ唱えたあと、「起きろ、妻たちよ」と言います。

男の周囲を取り囲むように寝ていた6人の美女は、その声に反応するかのように起床するのですが、起床した途端井戸端会議を始めます。「おまえらママ友か!?」と突っ込みたくなるくらい、めっちゃ喋ります。

 

彼女たちが話しているのは、今回屋敷を訪れたマイケルたち3人の家族についてですが、マーガレットは男の妻に迎えるとして、子供の扱いをどうするかという議論で揉めているようです。

「子供は殺す」「いや、助けるべき」という意見に分かれるのですが、議論は紛糾し、ついに6人は喧嘩を始めます。

喧嘩というのは、髪を引っ張ったり、服をつかんだりといったものですが、演者たちの演技に全くやる気を感じれず、「学芸会?」と疑いたくなるほどひどいシーンです。

トーゴの裏切り

一方、謎の男はトーゴの元を訪れていました。

男は、トーゴが「(マーガレットは)俺がもらう」「自由になる」と言ってたことをしっかりと聞いていたので、裏切り者としてトーゴを懲らしめに来たのです。

男がトーゴの前で杖を左右に振ると、まるで催眠術にかかったかのように、トーゴは脱力してしまい、一切抵抗ができなくなってしまいました

そんなトーゴを見て、男は高笑いするのでした(いや、そんな風になるとこじゃないっしょ・・・)。

そして、「マノス、この男に死を」と男は呟きます。どうやら、トーゴを殺すつもりみたいです。

まだ続いていた喧嘩

そのころ、子供の処置をどうするかで喧嘩していた女たちはというと・・・なんと、まだあの醜い喧嘩を続けていました(もう嫌)。

男がその場に戻ると、「もうやめろ」といってなだめ、その内一番気に食わない女を縛り付けてしまいます。

また、抵抗不能になっているトーゴを台座に寝かせ、残った女たちに「トーゴを殺せ」と命令します。

女たちは、男の命令に従い、トーゴを殺して・・・しまうのかと思いきや、トーゴの服を掴んだり、たまにほっぺをビンタするくらいしかしません。これが、有名な「死ぬまでマッサージ」と呼ばれるものです。

 

全然トーゴが死なないので(あたりまえだ!)、男は業を煮やし、トーゴを催眠術で立たせ、彼の手首を掴みます。男が、焚き火にトーゴの手首を持って行くと、なんと一瞬にしてトーゴの手をにしてしまうのでした。

(その後、トーゴは元気そうに逃げて行きます)

やっとマイケルたちのターン

ここまで、謎の男の内輪揉めばかりで、主人公であるはずのマイケルとその家族には、実質的な被害はほとんどありません。

ここでようやく、マイケルたちのターンになります。

 

マイケルたちは、重い腰を上げてようやく屋敷を脱出することになりました。謎の男とその妻たちも、マイケルたちの後を追いかけます。

 

脱出の途中、マーガレットは足を挫いてしまい、歩けなくなってしまいます。そして、「私に構わず先に行って」と、言われた方からすれば一番対応に困るセリフをマイケルに言います。

するとマイケルは、「屋敷に戻ろう、まさか俺たちが屋敷に戻ってくるとは思わないだろう」と、無謀な提案をします。

この提案を聞いたマーガレットは、さっきまで歩けないとか言ってたのに、とたんにすっくと立ち上がり、屋敷に向かって歩き出すのでした。

決戦(?)

屋敷に戻ってきた3人ですが、その3人の行動を予知していたかのように、謎の男が待ち構えていました。

ここで、最後の決戦(?)が行われます。

ストーリーの進行上、マイケルが謎の男のことを知らないはずなのですが、その初対面の男に向かって、マイケルは銃を撃ちかけます。

しかし、謎の男は平気な顔をしています(大事な場面で、ピンぼけして顔がぼやける)。

マイケルはさらに2発の銃弾を撃ち込みますが、男は効いている素振りが全くありません。

 

と、決戦の結果がどうなったのか語られないまま、舞台は暗転します。

決戦、その後・・・

舞台はテキサス州のとある道路上。ここには、ドライブを楽しむ二人の若い女性がいました。

道に迷ったその女性たちが行き着いたのは、砂漠に立っている怪しげなお屋敷。

そのお屋敷の入口では、なんとあのマイケルが立っているではありませんか。そしてマイケルは、旅行に来たふたりの女性に対してこう語りかけます。

「ようこそ、私はマイケル、ご主人様の留守を守っています」

 

なんとマイケルは、残念ながらあの謎の男に取り込まれ、トーゴのように屋敷の番人にさせられてしまったのです。マーガレットとデビーは、男の妻として迎い入れられ・・・

 

・・・え!?デビーを妻?

マーガレットはまあわかるとして、デビーは見た目5~6歳くらいなのに、こんな幼女を妻にしたのか!?

 

という、とんでもないロリコン性癖を目撃したところで、この映画は終わりを迎えます。

 

1分で振り返るストーリーまとめ(忙しい人向け)

忙しい人向けに、本作のストーリーを1分で把握できるようにまとめてみました。

✔ マイケルたち3人家族は、道に迷って謎の屋敷に行きつく。
✔ そこには、トーゴと名乗る怪しい管理人がいた。トーゴの話では、この屋敷には他に”ご主人様”がいるらしい。
✔ マイケルたちが屋敷の中を探索していると、”ご主人様”を見つける。”ご主人様”は、6人の美女と共に眠っていた。
✔ ”ご主人様”が起床すると、6人の美女たちは醜い喧嘩を始める。また、トーゴが裏切るなど、内輪もめが続く(マイケルたちへの実質的な被害は無し)。
✔ マイケルたちは、屋敷から逃げ出そうとするが、”ご主人様”に見つかってしまう。その後、マイケルたちはこの屋敷の住人にされてしまう。

 

興味が湧いた方は、是非ともストーリー(細部)も読んでみてくださいね!!

考察及び感想

このように、ストーリー、役者の演技、カメラ、音楽に至るまで、良いところを挙げる方が難しいといった内容です。

ここまでのクソ映画に出会えたのは、ある意味貴重な体験だったのかもしれません。

 

本当の映画好きであれば、最高の映画を見るだけでなく、最低な映画を見ておくことも大切だと思います。この映画を一度見てしまえば、今後どんな映画見ても面白く感じるはずです。

 

なお、さんざん批評してきたこの映画ですが、一部には熱狂的なファンがおり、ファンの間では「最高のカルト映画」と呼ばれているみたいですね。他にも、海外ではテレビゲーム化されるという逸話も持っているらしいです。

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