【考察】「ルパン三世 DEAD or ALIVE」(ネタバレ)90年代に大流行した”ナノマシン”が主役!

アニメ

作品紹介

制作 1996年
ジャンル アニメ
監督 モンキー・パンチ
声優 栗田貫一小林清志井上真樹夫増山江威子納谷悟朗
劇場予告 https://www.youtube.com/watch?v=sM3ULf0-h18

「ルパン三世 DEAD or ALIVE」は、1996年に作成、ルパン三世劇場版映画第6作目です。

また、銭形警部役の納谷悟朗さん、峰不二子役の増山江威子さん、五エ門役の井上真樹夫にとって、ルパンシリーズの声優としては最後の仕事となった作品でもあります。

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このアニメのみどころ

本作の見どころは、”ナノマシン”を題材にしているという部分です。

ナノマシンとは、1959年、アメリカの物理学者リチャード・ファインマンが発見した概念で、細菌や細胞よりも小さいウイルス並みのサイズ(10億分の1メートル程)の機械のことです。

この画期的な発明は、医療現場などでの活躍が期待されています。

そして、このアニメが制作された1996年前後は、まさにナノマシンが注目されていた時期でもあるのです。

本作のみならず、『美少女戦士セーラームーン』『機動戦士ガンダム』など、多くのSF系アニメでナノマシンが題材とされました。

 

また、本作は原作者であるモンキーパンチが監督を務めているというところも特徴です。そのためか、作風も原作に近いタッチになっています。

登場人物(メインキャラクター以外)

オーリ

本作のメインヒロイン。本名はオーリエンダー。ズフ国国家警察の秘密工作員。死んだパニッシュの元恋人。

首から下げたネックレスには、パニッシュと二人で映っている写真を入れている。

”パニッシュは前ズフ国王に殺されて、その敵を討つために首狩り将軍が前ズフ国王を殺した”という作り話を信じており、首狩り将軍に従っている。

タバコが嫌い。

パニッシュ

オーリの元恋人。

ズフ国の跡継ぎだったが、首狩り将軍が起こしたクーデターにより処刑される。

首狩り将軍

クーデターによりズフ国を乗っ取った男。ストⅡのザンギエフみたいな見た目をしている。

気に入らない部下は即座に首を切ってしまうことから、この名前が付いた。

クライシス

ズフ国国家警察長官。首狩り将軍の右腕。

ズフ国の軍隊に指示を与えたりしているところを見ると、警察とは言いつつも軍事に関してある程度の権限を持っているらしい。

エメラ

漂流島の防護システムを構築したボルドスキー博士の娘。首狩り将軍を嫌っている。

クーデターが起こった際、ボルドスキー博士が自分の娘の命を守るため、「漂流島の謎はエメラが関係している」的なことを言ったため(もちろん嘘)、生かされている。

ストーリー

序盤

ルパン、次元、五エ門の3人が狙っているのは、「漂流島」に隠されたお宝。この漂流島には、前ズフ国王が隠したとされる財宝が眠っているといわれているのですが、現ズフ国の統治者”首狩り将軍”ですら手が出せないほど謎に包まれているのです。

ルパンたちは最深部までたどり着きますが、ここで急にセンサーが作動し、侵入者と認識されたルパンたちに向かって罠が発動するのです。

ルパンたちは、這う這うの体で漂流島から脱出しますが、いつか島の財宝を見つけ出してやると改めて誓うのでした。

 

このズフという国は、以前は国王がいて国を治めていたのですが、クーデターが起きて国王とその跡継ぎであるパニッシュが殺され、”首狩り将軍”と呼ばれる軍人が実質的に支配をしているのです。

また、ルパンたちが滞在しているという情報を聞きつけ、銭形警部がズフ国に入国します。

 

ルパンたちは、首狩り将軍の一人娘エメラが島の謎に深い関係があると知り、早速エメラを誘拐することにします。

警備を搔い潜ってエメラの誘拐に成功するルパンたちですが、実は誘拐したエメラは銭形警部が用意した偽者で、その正体はズフ国国家警察のオーリだったのです。

オーリからの通報を聞きつけ、ズフ国国家警察長官のクライシスが戦闘ヘリでルパンたちを殺しに来たのでした。

 

ルパンたちの計画は失敗に終わり、海に飛び込んで脱出します。一方、オーリがいるにもかかわらず容赦ない攻撃を仕掛けるクライシスに、銭形警部は激しく抗議するのでした。

そんなクライシスは、銭形警部に国外退去を求めます。

中盤

峰不二子は、首狩り将軍に取り入り、エメラの監視役として勤めることとなったのです。しかし、不二子の本心はもちろん漂流島のお宝にあります。

ここで不二子は、エメラから「この国から私を逃がしてくれたら、漂流島の謎を教える」と持ち掛けられるのです。

不二子は、早速エメラの脱出を手配します。そして不二子は、エメラは首狩り将軍の娘ではなく漂流島の防護システムを構築したボルドスキー博士の娘であり、漂流島の防護システムの秘密は首狩り将軍が管理しているコンピューターにあるという情報を聞き出すことに成功するのです。

 

一方、オーリはズフ国のダウンタウンで、革命の時に処刑されて死んだはずのパニッシュを探していました。

そして、オーリは奇跡的にパニッシュと再会を果たすのです。

パニッシュは、処刑されたと見せかけて実は生きていて、ひっそりとレジスタンスを組織し首狩り将軍を倒すための仲間を集めていたのです。

オーリは、その日以来、首狩り将軍に関係する情報をパニッシュへ流することとなります。

 

その頃、ルパンたちはズフ国王の元側近スパンキーから、漂流島の財宝がナノマシンによって防護されているという情報を聞きます。

ナノマシンをどうしかしなければ財宝を手に入れることはできず、そのカギはパニッシュが握っているというのです。

 

また、不二子は、首狩り将軍の部屋に忍び込み、PC内のデータをMO(なんと懐かしい)内にコピーすることに成功します。

 

時を同じくして、パニッシュたちによるレジスタンスが、首狩り将軍に向けて攻撃を開始します。

パニッシュは、オーリが経営するバーに顔を出し、危険だからなるべく遠くに逃げるように忠告します。そして二人は、その場でキスをするのです。

しかし、パニッシュと通じていたとして、オーリはクライシスに捕まってしまうのです。そして、首狩り将軍の拷問を受け、パニッシュやレジスタンスの隠れ場所が漂流島であることをしゃべってしまうのです。

 

こうして、ルパン一味、不二子、首狩り将軍、クライシス、オーリの全員が漂流島に集結することになるのです。

終盤

首狩り将軍、クライシス、オーリの3人は、漂流島最深部までたどり着きます。

ここでオーリは、パニッシュが漂流島にいるという話は、首狩り将軍をおびき寄せるためについたであることを告白します。

たちまち防護システムが作動し、ナノマシンが3人を襲います。

 

しかし、突如ナノマシンの動きが止まります。なんと、パニッシュがこの場に現れたのです。

島の防護システムは、パニッシュがいるときに限り作動しないような仕組みになっていたのです。

 

そしてパニッシュは、オーリを守るために、宝が眠っているとされる最後の扉を開くのです。

そこにあったのは、ナノシステムの制御装置。前ズフ国王は、このナノマシンを平和のために使用するつもりだったのですが、あまりに強力な力を持っていたため、悪用されることを恐れて漂流島の最深部に封印したのでした。

そして首狩り将軍は、そのナノマシンを自由に操るという最恐の力を多に入れてしまうのです。

 

しかし、なんとここでパニッシュの正体が、実はルパンだったということが判明します。

パニッシュがいなくなったため、防護システムが再度作動し、ナノマシンが島にいる全員を襲います。

ラストシーン

クライシスは、ナノマシンに切り裂かれて死亡。ルパンと首切り将軍は、ナノマシンに襲われつつも最後の戦いを始めます。

しかし、不二子がMOのデータを制御システムに読み込ませたことにより、防護プログラムが解除されます。

そして、ルパンも一時は追い詰められますが、逆転で首狩り将軍に勝利します。

 

結果、島のナノマシン全体が瓦解しますが、そのすべてが砂金に変わっていったのです。

 

実はオーリは、パニッシュが偽者であったことを既に見抜いていました。パニッシュとキスをした時、タバコのにおいがしたからです(パニッシュは非喫煙者)。

しかし、オーリは前向きです。偽者ではあったにせよ、少しの間パニッシュと再会できたことに「ありがとう、いい夢だった」と言って、思い出のペンダントを海へ投げ捨てるのです。

考察及び感想

ルパンの変装が凄すぎる

ルパンは変装の達人ですが、今回については神業的な変装技術を披露することとなりました。

ルパンはパニッシュに変装し、漂流島の最深部において防護システムを解除させています。

その際、防護システムは指紋など偽装が極めて困難な部分にもセンサーを当てており、その上でルパンをパニッシュ本人と誤認しているのです。

 

一応、指紋を偽装する方法としては、本人の指紋をゼラチンで採取するという方法があるのですが、ルパンがそれをする場合は、パニッシュ本人から採取するしか方法がありません。

しかし、パニッシュは既に処刑されてこの世にいませんので、この方法は使えないということになります。

つまり、ルパンはパニッシュの指紋パターンを入手し、自力で偽装指紋を作り上げたということです。

 

また、人間の瞳で認証することを「虹彩認証」といいますが、これは一卵性の双子であってもパターンが異なり、最も偽装が難しい分野とされています。

ルパンは、パニッシュの虹彩すら完璧にコピーしたということです。

漂流島の防護システム、実はザル?

上記では、ルパンの変装技術が神業という話をしましたが、もう一つの可能性として、実は漂流島のセキュリティーがザルだったのでは?という可能性です。

なので、ルパンはただ単にパニッシュの変装をしただけ。防護システムは、指紋や虹彩までチェックしているふりをして、実はただなんとなくの見た目で判断していたのでは?

 

いくらルパンでも、指紋や虹彩を偽装することは難しいと思いますので、こっちの考え方の方が現実的にはあり得るのかもしれませんね。

レジスタンスを指揮していたのは誰?

ストーリーの途中までは、実はパニッシュは生きていて、レジスタンスを組織していたという流れでした。電波ジャックをした時も、パニッシュの後ろには多くの兵士が映っています。

しかし、そのパニッシュは偽者で、ルパンの変装によるものでした。

ただ、パニッシュは偽者だったのですが、レジスタンスは本当に存在していて、首狩り将軍の軍隊と戦っています。

さすがのルパンでも、レジスタンスを操ることは難しいと思いますので、レジスタンスのリーダーは他にいたものと思われます。

 

ルパンは、レジスタンスの攻勢と共にパニッシュに変装してオーリと会っていますので、そこはタイミングをずっと計っていたのでしょう。

クライシスはオーリに惚れていた?

クライシスは、しょっちゅうオーリの手を握ろうとしたりしています(キモッ)。

また、オーリがパニッシュ(偽者)と会っていたことを咎め、感情を荒げながらオーリをビンタしていますが、その時、首狩り将軍は「情が移ったか、クライシス」と話しています。

また、首狩り将軍がオーリの首を絞めて殺そうとした時、クライシスは何とも言えない複雑は表情をしていました。

 

恐らく、クライシスはオーリに惚れていたのでしょう(そのわりには、オーリをルパンごと殺そうとしていましたが・・・)。

ま、オーリはOUT OF 眼中だったようですが。

首狩り将軍はナノマシンだった?

最後、首狩り将軍が砂金に変わるというシーンが出てきます。

これからわかることは、首狩り将軍は実は人間ではなく、ナノマシンだったということです。

ということは・・・、ナノマシンを使用することができたのは前ズフ国王かボルドスキー博士くらいだと思うので、この二人のどちらかが首狩り将軍を作り出したということになります。

そう考えれば、首狩り将軍にクーデターを起こされたのも自業自得だったのかもしれません。

他アニメのキャラを発見

劇中、さりげなく他のアニメのキャラクターが登場します。

首狩り将軍がパニッシュ(偽者)の電波ジャック放送をモニターしているとき、『サイボーグ009』の009、『コブラ』のコブラ、『釣吉三平』の三平が映りこんでいました。

他にも、終盤のあたりで『おれは鉄平』の鉄平が一瞬映りこんでいます。

 

こういった小ネタをはさんでくるのも、ルパンらしくてなかなかいいですね!!

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