【考察】『ルパン三世 次元大介の墓標』(ネタバレ)世界一を賭けたガンマン対決!!次元大介の魅力が詰まった秀作

アニメ

作品紹介

 制作 2014年
 ジャンル アニメ
 監督 小池健
 キャスト 栗田貫一小林清志沢城みゆき山寺宏一

『ルパン三世 次元大介の墓標』は、2013年に放映された劇場版映画です。

ルパンシリーズを映画として放映するのは、『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』以来の18年ぶりとなります。

時系的には、ルパンと次元がコンビを組む前の話という設定になっています。

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 このアニメのみどころ

本作の見どころは、ルパンの相棒次元大介に焦点を当てたスピンオフ作品であるということです。

 

次元は、凄腕の殺し屋ヤエル奥崎と世界一をかけたガンマン対決をすることになるのですが・・・

 

とにかく次元がかっこいいです。

次元のガンマンとしてのプライドや信念がよく表現されており、まさに”男の美学”が担当できる一作となっています。

そして、いろいろと名言が多いことで知られる次元ですが、今回も次元ファンの期待にこたえるかのように、かっちょいいセリフがバンバン出てくるのです。

 

また、全般的な画風が、70~80年代におけるルパン三世の漫画をイメージしたものになっており、これまでのコミカルチック寄りなタッチとは異なるものとなっています。

全体的におどろおどろしいというか、迫力があるというか・・・

次元の目も、「まさに殺し屋っ!!」っと言わんばかりの鋭い目つきになっています。

R-12指定がされておるだけあって、「大人のアニメ」という感じがします。

登場人物

ヤエル奥崎

秘密クラブのオーナーに雇われているプロの殺し屋ヤエル奥崎に狙われて、生き延びた人間は一人もいない。

スナイパーライフルによる遠距離狙撃が専門だが、近距離における早撃ちも得意。単純な抜き撃ちスピードだけなら、次元をも上回る腕を持つ。

ターゲットとなる人間の墓を事前に作ってから仕事をするという、風変わりな習慣を持っている。(墓石代がバカにならないのでは?)

また、ターゲットを撃つ前には必ずサイコロを振り、出た目の数だけ弾を撃ち最後の一発でとどめを刺すというマイルールがある。

クイーン・マルタ

東ドロア出身の世界的な歌手。平和主義思想の持ち主で、自分が歌を歌うことで紛争を無くさせることができると信じ、日々活動している。

東ドロアと西ドロアの関係悪化を懸念し、敢えて敵国である西ドロアでの公演を強行するが、ヤエル奥崎によって殺害される。

秘密クラブのオーナー

秘密クラブのオーナー。常に仮面をつけており、正体不明。

ヤエル奥崎に殺しの指令を出している張本人。

ストーリー(細部)

序盤

東ドロア出身の世界的歌手クイーン・マルタが、敵対関係にある西ドロアにおいて、公演中に何者かによって射殺されるという事件が起きる。

「救えるはずの命だった・・・」次元は意味深に呟く。

 

ルパンと次元の今回の獲物は、東ドロアからマランダ共和国に譲渡されたという宝石『リトルコメット』

しかし、手際よく盗んだつもりが、あっという間に地元警察に見つかってしまう。まるで、どこかから見られているかのように・・・

 

そして、逃亡中のルパンと次元に遠方からスナイパーライフルを向ける一人の男がいた。それが、プロの殺し屋ヤエル奥崎だ。

ヤエル奥崎は、視界外からの神業的なエイミング能力で、ルパンの足、次元の胸を狙撃する。

ルパンと次元は、負傷しながらも間一髪その場を逃げ出す。

そしてヤエル奥崎は、クイーン・マルタを狙撃した張本人でもあったのだ。

 

その後次元は、なんと「JIGEN DAISUKE」と刻まれた墓石が共同墓地に用意されているを発見する。これは、ターゲットを殺す前に必ず墓石を用意するというヤエル奥崎の手口だ。

次元は、どういうわけかヤエル奥崎の殺しの名簿に載っているらしい。

次元は、ヤエル奥崎との決闘を決意する。

中盤

ルパンと次元は、ヤエル奥崎と決闘すべく本拠地へと乗り込んで行く(当初は次元が「一人で行く」といって聞かなかったが、なんだかんだルパンが付いて来た)。

すると、部屋のモニター画面には峰不二子が映っている。不二子は、バーのショーガールとして働いていたところ、盗みがバレてオーナーに監禁されていて、どういう訳かその様子をヤエル奥崎が監視しているらしい。

 

ここで、ヤエル奥崎が部屋に帰ってくる。次元は、ヤエル奥崎に早撃ち勝負を挑む。

「早撃ちで次元に勝てる奴はいない」

ルパンは確信していた。

 

ところが、次元が撃つよりも早くヤエル奥崎の銃が火を噴いた。致命傷は避けられたが、次元は初めて早撃ちで負けたのだった。

次元の扱う銃よりもヤエル奥崎の銃の方が小型軽量であり、その差が如実に現れることとなった。

 

ルパンと次元はその場を脱出しようとするが、ヤエル奥崎は執拗に追跡してくる。

そしてルパンたちが港の埠頭まで逃げた時、ヤエル奥崎の撃った弾は次元の頭部に命中し、次元は死亡する。

 

ルパンは、監禁されていた不二子を助け出すと、”カラミティ・ファイル”というものが存在することを聞かされる。

これは、東ドロアが作成した暗殺対象者リストのことで、その中にはなぜかクイーンマルタ、そして次元大介も載っていた。

ヤエル奥崎に殺しの指令を出していたのは、不二子が潜入した秘密クラブのオーナー。すべてがこのカラミティ・ファイルで繋がっていたということだ。

ルパンは、このカラミティ・ファイルを利用してヤエル奥崎をおびき寄せ、次元のかたきを討つこととした。

終盤

秘密クラブのオーナーは、ルパンと不二子を殺すようヤエル奥崎に指令を出す。カラミティ・ファイルを取り戻そうというのだ。

ヤエル奥崎は、コーヒーブレイクを楽しむルパンに銃口を向け、引き金を引く。

しかし、そんなヤエル奥崎を狙撃して胸と膝を打ち抜いた人物がいた。それが、死んだと思われていた次元大介だった。

 

ヤエル奥崎は、町中に仕掛けられた監視カメラの映像を、左目の眼帯を通して見ていた。これまで、神業的エイミング能力を発揮できていたのも、この監視カメラの映像があってこそだった。

ヤエル奥崎が港で次元を狙撃したとき、ルパンは細工をして映像の動きを0.5秒遅らせていたため、エイミングに狂いが生じて弾は次元に命中していなかったのだ。

 

次元は、ヤエル奥崎に再び早撃ち対決を挑む。

そして、次元よりも一瞬早く銃を抜いたのはヤエル奥崎。しかし、ヤエル奥崎の撃った弾は次元の頬をかすめたのに対し、次元の撃った弾はヤエル奥崎の利き腕である左腕に命中し、大きな風穴を開けることとなった。

次元は、ヤエル奥崎の撃った弾丸に自分の撃った弾丸を命中させていた。結果、軽い銃を扱っていたヤエル奥崎の弾は弾かれて、重い銃を扱っていた次元の弾は真っすぐ飛んで行ったのだった。

 

左手を骨ごと吹き飛ばされたヤエル奥崎を見て、

「ガンマンとしての奴は死んだ」

と呟き、次元はとどめを刺すことなくその場を後にする。

ラストシーン

結局、クイーンマルタをヤエル奥崎に殺させたのは、クイーンマルタの母国である東ドロアだった。東ドロアは、外交的優位を得るため、クイーンマルタの殺害を西ドロアの犯行に見せかけたかったのだ。

次元は、その事実をマスコミにリーク。東ドロアは、各国からの軍事介入を受けることになる。

 

ルパンと次元は、

「別に俺たちは正義の味方じゃない」

と語りながらカラミティ・ファイルを燃やし、笑いながら煙草の味を楽しむのだった。

1分で振り返るストーリーまとめ(忙しい人向け)

忙しい人向けに、本作のストーリーを1分で把握できるようにまとめてみました。

✔ 東ドロア出身の歌手クイーンマルタが、敵対国である西ドロアでの公演中に殺害される。
✔ クイーンマルタを殺害したのは、プロの殺し屋ヤエル奥崎。どいういうわけか、次元大介もヤエル奥崎のターゲットとなっていた。次元は、早撃ちでヤエル奥崎に負けたうえ、頭部を狙撃されて命を落とす。
✔ 仲間を殺されて雪辱に燃えるルパンは、不二子からカラミティ・ファイルの存在を聞きつける。カラミティ・ファイルとは、東ドロアの暗殺対象者が載っているリストで、その中にはクイーンマルタや次元の名前も載っていた。
✔ ルパンを狙撃しようとするヤエル奥崎だったが、そんなヤエル奥崎を次元が逆に狙撃する。次元は、生きていたのだ。
✔ 再び早撃ち対決をする次元とヤエル奥崎。しかし、神業的テクニックと発想の逆転により次元の勝利。
✔ 次元は、クイーンマルタ暗殺の首謀者が東ドロアであることをマスコミにリーク。最後、ルパンはカラミティ・ファイルを燃やし、次元と笑いながら煙草を吸う。

興味が湧いた方は、是非ともストーリー(細部)も読んでみてくださいね!!

考察及び感想

敵ながらあっぱれ、ヤエル奥崎

今回のヤエル奥崎は、なかなか見事。敵ながらあっぱれと言わざるをえません。

まず、監視カメラを利用してルパンたちの動きを把握していたということも、卑怯なことでもなんでもなく、ヤエル奥崎の技術力と工夫がなせた業。

そして、次元との早撃ち対決も、小細工無しで正面から撃ち合い、結果として次元よりもスピードは速い。

そして、同じ白いスーツを何着もそろえるというこだわりも、プロとしての信念を感じます。

最後に次元と撃ち合う時も、「着替えさせてくれ」と言って血が付いて汚れたスーツを脱ぎ、新しいスーツを着た後に決闘をしていました。

 

ルパンシリーズでは、人質を取ったりだまし討ちをしたりする卑怯な敵が多いですが、ヤエル奥崎は常に正々堂々としていて好感が持てますね。

最後のマモーは一体何?

アニメの最後で、『ルパンVS複製人間』で登場したマモーが現れ、車上でタバコを吹かしながら笑い合うルパンと次元の二人をモニターで見ながら、

「禁断の果実を口にしたな」

と、意味ありげな言葉を呟いています。

 

”禁断の果実”とは、”欲しいと思っていても手に入れるべきではないもの”のことを表す言葉です。

この作品は、ルパンと次元がまだコンビを組む前の話(五エ門が登場しない)。次元も、途中ルパンに対し「仲間じゃなく、ビジネス上のパートナーだ」と、割り切った付き合いであることを明言する場面もあります。

しかし、この件を乗り越えたことによって、二人の絆は深まったことは確実。

 

マモーが言っている”禁断の果実”とは、ルパンと次元が融合してしまったことを指しているのではなかろうか?

主要VOD4社配信状況

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