【考察】「インセプション」(ネタバレ)今いる世界は夢なのか?それとも現実なのか?

名作

作品紹介

制作 2010年
ジャンル SF
監督 クリストファー・ノーラン
キャスト レオナルド・ディカプリオ渡辺謙ジョセフ・ゴードン=レヴィットマリオン・コティヤール

『インセプション』は、2010年、クリストファー・ノーラン監督が手掛けたSF映画です。

登場人物には、日本の渡辺謙が主要人物として出演しています。

この映画は、世界中から高い評価を得ており、ここでは書ききれないほどの多くの賞を受賞した名作として名高い作品です。

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この映画のみどころ

この映画のみどころは、「夢の世界」を題材にした独創性あふれる世界観です。

クリストファー・ノーラン監督は、巧みな映像技術で夢の世界を表現するのですが、これが見事の一言。

 

皆さんは、今いる世界が夢か現実かわからなくなったことはありますか?

現実世界にいればまぁ「ここは夢じゃないな」ということは解るのですが、夢の中で「ここは現実」と思いこんでしまう人は多いと思います。

今いる世界が夢か現実かわからなくなる…この映画は、まさにそんな作品です。

 

何とも言えないふわふわした感じ、一見すると現実的なように見えて実は非現実的、という夢の特徴が見事に再現されています。

そして、夢の中で夢を見て、さらにそこでも夢を見て…という、夢の”階層”がどんどん深くなっていく発想はまさにクリストファー・ノーラン監督でしかできないことでしょう。

登場人物

ドム・コブ

本作の主人公。コボル社に所属する産業スパイ。妻のモルは既に死亡。

他者の夢の中に入り込み、その者が抱える秘密を抜き取るというエクスポート(抜き取り)の達人。仕事の腕は一流だが、夢の中に死んだ妻や子供が意図しない形で登場するなど、潜在意識に問題を抱えている。

犯罪歴があり、刑務所行きを逃れるために亡命。それ以来、その弱みを掴まれたコボル社に飼い殺しにされており、幼い二人の子供(娘と息子)がいる祖国アメリカに帰れない状態にある。

アーサー

ドムと同じくコボル社に所属する産業スパイ。ドムと共にコンビを組み、これまでに幾度となくエクスポートを成功させてきた。

沈着冷静で頭が切れ、困難な状況でもドムに適切なアドバイスを送ることができる縁の下の力持ち。

サイトウ

日本の実業家。小さな航空会社まら丸ごと買い取ってしまうほどの超大金持ち。行動力があり、決断が速い。

コボル社が行う”エクスポート”のターゲットになるが、鋭い観察力により、達人と言われたコブ&アーサーコンビの策略を見破るなど、頭はかなり切れる人物。

世界のエネルギー供給の半分を占めるほどまで巨大な企業になったモーリス・フィッシャーの会社による独占を阻もうと必死。

アリアドネ

夢の世界の形を創造する「設計士」。スマイル教授に推薦され、コブのチームに加わることとなる。

非情に優秀な学生で、コブが本気で取り組んでも解けないような難解迷路をたった2分で作ることができる。

イームス

巧みな変装で人を欺く「偽造士」。

人の特徴や声、癖などを調べ上げ、夢の中ではほぼ完全にその人物を再現することができる。

男だけではなく、美女に変装することも可能。

ユスフ

安定した睡眠を作り出す「調合士」。

独自の調合技術により、より安定的に夢を見続けることができる睡眠薬を作り出すことができる。

ロバート・フィッシャー

モーリス・フィッシャーの息子。

父モーリスは、ロバートが小さい頃から会社の経営に命を懸けてきたため、ロバートにとって父との楽しい思い出はゼロに等しい。親子仲は悪い。

モーリスが死ぬ間際に残した「おまえに失望した」という言葉を聞いて、自分は全く父親に愛されず、信頼されていなかったと思い込む。

ストーリー(細部)

序盤

コボル社に所属するコブは、他人の夢に入り込んで情報を抜き取る(エクスポート)するエキスパートだ。今回のターゲットは、日本の実業家サイトウ

コブは、相棒のアーサーと共にサイトウの夢に入り込み、言葉巧みに秘密を浮き取ろうとするが、サイトウは勘の鋭い男で、簡単にコブの口車には騙されなかった。

最終的には、仲間の設計士(夢の世界の構造物などを作る人)のミスをサイトウに見咎められ、作戦はとん挫することとなる。

 

コブの任務は失敗に終わった。

コボル社からの報復を恐れ、コブは、ほとぼりが冷めるまでブエノスアイレスに逃げ込むことを決める。

そして、コブとアーサーの二人が逃亡用のヘリに乗り込もうとすると、なんとヘリの中ではサイトウが待ち構えていた。サイトウは、コブとアーサーの”エクスポート”の腕を認め、逆に二人を自陣営に雇い入れようとしたのだった。

 

サイトウは、「エクスポート(抜き出し)ではなくインセプション(埋め込み)は可能か?」と問いかける。成功すれば、コブが祖国アメリカに帰れるようにサイトウが取り計ってくれるのだという。

サイトウは、最近ますます巨大化するモーリスの会社の影響力を恐れていた。そこで、老齢のモーリスの跡継ぎであるロバートに、”父親(モーリス)の会社を潰す”という意識を植え付けたいというのだ。

インセプションはエクスポートとは比べ物にならないくらい困難な作業だ。アーサーは、「無理だ」と即答する。

しかし、実はコブは過去に一度だけ、”ある人物”にインセプションを成功させたことがあった。コブは、我が子が待つアメリカに帰りたい一心で、サイトウの提案を飲むこととなった。

中盤

コブは、早速仲間集めに奔走する。

集まった仲間は、学生時代のコブよりも優秀な学生と言われる”設計師”のアリアドネ、変装・偽装の名人である”偽装師”のイームス、安定して崩れづらい夢を提供する”調合師”のユスフなど、そうそうたるメンバーが集まった。

さらに、仕掛け人であるサイトウまでもが同行すると言い始めるのだった。

 

作戦はこうだ。

ロバートがフライト中に睡眠をとるタイミングを見計らい、チーム全員が夢の中へ侵入。その後、第1階層、第2階層において徐々にロバートの独立心を煽っていく。第3階層で結論に辿り着かせれば、ロバートは父モーリスの会社を潰し、自分の力だけでビジネスを渡っていくのではないか?

そうなれば、モーリスの会社の独走を止めることができる。

 

ところが、チームが作戦会議を繰り返す中、コブは夜な夜な夢の中で”何か”をしているようだった。なんとコブは、死んだ妻モルを自身の夢の中で生かし続けており、夢の世界で毎日会っていたのだった。

かつて、コブとモルは夢の中で何十年と過ごしていた。しかし、そのうちモルは夢と現実の識別が付かなくなっていった。

そのうちモルは、夢と現実を見分ける唯一のアイテム”トーテム”さえも封印し、現実を見つめる努力を放棄した。結果モルは、夢から覚めようとしてビルから飛び降り、死んでしまったのだ。

 

「コブは潜在意識に問題がある」

アリアドネが一抹の不安を抱えながらも、インセプション作戦は順調に進行していくのだった。

終盤

第1階層

後日、モーリスが死亡したという知らせが入る。周到な計画のもと、作戦はスタートした。

メンバーは、さっそくロバートの夢に入り込む。第1階層は、都市のど真ん中。

順調に進んでいるようにみえたが、ここで異変が起きる。謎の武装集団が現れてチームのメンバーを襲い始めたのだ。そして、サイトウが重傷を負ってしまう。もちろん、”設計師”のアリアドネはこんなものを設計した覚えはない。

なんとロバートは、夢に侵入されることを想定し、防衛軍を配備して侵入者を防ぐ訓練を受けていたのだった。

さらに、通常は夢の中で死ねば覚醒するだけだが、今回は鎮静剤の効果が強すぎるため、死ねば”虚無”に落ちてしまう。サイトウは、”虚無”に落ちる危険に瀕していたのだった。

キック(みんなを夢から起こす)役のユスフを残し、メンバーは第2階層へと潜る。

第2階層

第2階層は、高級ホテルの中。

コブは、ここ(第2階層)が夢であることをロバートに告げるという大胆な作戦にでる。ロバートが曖昧な記憶から手繰り寄せた数字から、徐々に核心へと迫っていく。

そして、ブラウニング(ロバートの心の投影)から、「モーリスは、ロバートに一人で物事を成し遂げさせるための挑戦状という意味で、遺言を残した」というメッセージを聞き出す。

ロバートの真実を探るため、キック役のアーサーを残し、メンバーは第3階層へ。

第3階層

第3階層は、雪山の軍事基地。ここでも、ロバートの防衛軍がうろうろしている。

このころになると、第1階層及び第2階層ではキックの準備が始まっている。サイトウも生命力も限界に近い。もう時間がない。

防衛軍の激しい攻撃を掻い潜りながらも、ロバートを連れたモルたちは金庫(核心部分)へと辿り着いた。ロバートがこの金庫を開ければ、インセプションは成功する。

しかし、ここで武装したモルが登場(コブの潜在意識の乱入)。ロバートを撃ち殺してしまう。ロバートを救うためには、第4階層へ潜って彼を見つけ出し、蘇生させるしかない。

コブとアリアドネの二人は第4階層へと潜る。

第4階層

ここは、コブが作った世界。かつてコブは、この世界でモルと何十年もの年月を過ごしていたのだった。

そして、当然のようにモルがここにいた。モルは、現実世界で死んで以来、ずっと夢の世界をさ迷っていたのだった。

コブが過去に唯一成功したインセプション。それは、妻モルに対して「この世界は現実ではない」という意識を埋め込んだことだった(モルの希望)。

しかし、コブは「このモルは現実のモルではない」と、モルへの未練を断ち切ることに成功。

コブは、サイトウを救い出すためにこの場に残り(第3階層で死んだサイトウは、下の階層に落ちるはず)、アリアドネは、ロバートを見つけ出して自分自身と共にキックする。

核心

第4階層でロバートのキックが行われたことにより第3階層ではロバートが蘇生。ついに金庫の中へと足を踏み入れる。

ここには、亡き父モーリスがいた。

モーリスは、「『おまえに失望した』という言葉を残したのは、おまえが父親の真似ばかりするからだ」と言い伝える。そして、モーリスの脇に置いてある小型の金庫の中には、幼少期のロバートとモーリスの唯一の思い出と言ってもいい、紙で作られた風車が入っていた。

第?階層

(映画のイントロと同じ場所)

第何階層かわからない場所で、コブはサイトウを見つけ出す。ここでサイトウは、100歳は優に超えるだろう老人の姿となっていた。”虚無”に落ちたサイトウは、何十年間も夢の中をさ迷っていたのだった。

コブは、「一緒に帰ろう」と呼び掛ける。

ラストシーン

コブは現実世界に覚醒した。他のメンバーも、無事覚醒したようだ。もちろん、サイトウもだ。

ロバートへのインセプションは成功。今後ロバートは、父が築いた会社に頼らず、自分の力だけでビジネスの世界を渡っていくだろう。

 

コブが空港を降り立つと、すぐさまアメリカの自宅に案内される。

そこでは、最愛の子フィリッパとジェームスがコブを迎えた。

ここでコブは、”トーテム”のコマを回す。コマが止まれば現実、回り続ければ夢なのだが…

 

回るコマの行く末が映し出されることは無く、この映画は終わる。

1分で振り返るストーリーまとめ(忙しい人向け)

忙しい人向けに、本作のストーリーを1分で把握できるようにまとめてみました。

・エクスポートの専門家であるコブは、ターゲットのサイトウから秘密を抜き取ろうとするが失敗。
・コボル社からの報復を恐れて逃亡を図るコブ。そんなコブを、サイトウが雇い入れる。サイトウの狙いは、巨大エネルギー会社社長モーリスの息子ロバートに、”会社を潰させる”という意識を植え込むことだった。
・コブは、早速メンバーを集める。計画は順調だったが、潜在意識に問題を抱えるコブは、アリアドネにとって不安のタネだった。
・作戦決行。ロバートの夢に潜り込むメンバーだが、ロバートの防衛軍、そしてコブの潜在意識から乱入したモルが妨害をする。
・結局コブは、ロバートを核心迫らせてインセプションに成功する。さらに、サイトウを助けるために深い階層へと潜っていく。
・コブたちは無事に目覚める。コブは、任務達成の報酬として祖国アメリカに帰される。しかし、はたしてこれは夢か現実化?

興味が湧いた方は、是非ともストーリー(細部)も読んでみてくださいね!!

考察及び感想

夢の世界の解説

まずは、インセプションにおける夢の世界を図入りで解説していきます。

インセプションでは、夢の中で夢を見ることで、さらに深い階層の夢をることができるという設定です。階層が深くなればなるほど、夢の世界は崩れやすく曖昧なものになっていくようです。

 

次に、夢の中で経過する時間について。

深い階層になればなるほど、早く時間が流れるといった設定です。

時間の経過は、上図のように、一つ下の階層にいくごとに20倍ずつ上がっていきます。なお、これはユスフが調合した鎮静剤使用時であり、通常の夢では若干の違いがあるようです(「現実世界の5分が1時間」と言っていたので、恐らく12倍くらい…)。

コブとモルが数十年を過ごした(鎮静剤不使用)という階層は、第4階層。12倍で計算すると、現実世界の1時間は第4階層の2年半くらい。

途中登場した二人の老人(コブとモルの将来の姿)見た感じ、夢の中で50年くらいは過ごしているようなので、現実世界の20時間。

二人は、たった20時間の睡眠で、精神的には50年歳をとったということになります。

 

続いて、夢の世界のルールについてはこんな感じです。

・夢の世界では、深い階層へ行けば行くほど時間が早く流れる。
・夢の世界では、一つ上の階層の出来事が反映されてしまう(無重力状態となって宙に浮く、雨が降る、洪水や雪崩が発生する等)。
・夢の世界の住人は、本人の心の投影。第三者が入り込むと、排除しようとしてくる。
・訓練をすれば、夢の世界の中に防衛軍を配置することができ、侵入者に対抗することができる。
・夢の世界で死亡すると、起きることができる。ただし、鎮静剤使用時の夢で死んだ場合は、”虚無”に落ちてしまう。
・夢と現実を見分ける方法は、”トーテム”だけ。コブは、”トーテム”にコマを使っており、”コマが回り続ければ夢、途中で止まれば現実”という方法で見分けていた。

サイトウがいた階層は?

コブは、虚無に落ちてしまったサイトウを助け出すため、第4階層に残ります。恐らく、さらに深い階層へと向かったに違いありません。

そもそもどこの階層にいるかはわからないし、なんといっても第1~3階層ではすでにキックが始まっているので、一瞬のうちにサイトウを助け出さなければなりません(第1階層に至っては、車が既に入水を始めているので、第1階層的時間で数秒のうちに助けなければ、二人とも現実世界に戻れなくなる)。

 

その後、コブはついにサイトウを見つけるのですが、サイトウはかなりのよぼよぼ爺さん。その階層で、50~60年は経っているように見えます。

そうすると、第5階層(第1階層での1秒が、第5階層では約2年)若しくは第6階層(第1階層での1秒が、第6階層では約41年)あたりが現実的なところなのかもしれません。

最後のトーテムは?

最後、コブは子供たちと再会します。

この時は、”トーテム”のコマを回しています。そして、コマが回り続けるか止まるかの結論が出ないままで幕を閉じます。

誰もが気になるのは、はたしてこれは夢(コマは回り続ける)なのか、現実(コマは止まる)なのか?ということ。

 

はっきり言って、これを立証することは非常に難しい。

計測した結果コマが回っていた時間は約50秒(継続回転中)。金属製のコマであれば、1分以上は余裕で回っているので、回転時間に不自然さはないようです。

さらに詳しく見てみると、コブが回したコマは、勢いがなくなって止まる寸前のようにも見えます。

従って、7:3くらいの割合で現実世界である。と、私は思います。

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