作品紹介
制作 | 2012年 |
ジャンル | 人間ドラマ |
監督 | デヴィッド・クローネンバーグ |
キャスト | ロバート・パティンソン、サラ・ガドン |
『コズモポリス』は、2012年、ドン・デリーロにより出版された同名の小説を基に制作された映画です。
この映画のココがヤバい
この映画のヤバいところは、監督の精神状態を心配してしまいたくなるほど全くもって意味不明なストーリーだということです。
もともとクローネンバーク監督は、意味不明な映画を作るので有名な監督。同監督が作った『王様のランチ』や『イグジステンズ』は、まさに意味不明映画の代表作。
そして、数ある意味不明映画の中でも群を抜いて意味不明なのが、この「コズモポリス」。
いや、ストーリーはなんとなく理解できるのですが、会話の内容が哲学的すぎて理解不能なのです…
例えば、このような会話があったとします↓↓↓
A「お腹減ったね」
B「そうだね、何か食べに行く?」
A「じゃあマックに行こうよ」
B「マックかー、こないだ行ったばかりじゃないか。」
A「なんだよ、マック好きなのに!」
B「ラーメンなんかどう?」
A「お、いいね!ラーメンにしよう!」
AさんとBさんがご飯を食べに行くというシチュエーションの、なんの変哲もない普通の会話です。日本語が読める方であれば、100%理解できますね。
では、この会話はどうでしょう?↓↓↓
A「お腹減ったね」
B「俺は俺のままでいたい」
A「快楽と苦痛は似ているとは思わないか?」
B「いや、それは君のエゴというものだ」
A「ところで、ドルが大暴落しているらしいぞ」
B「俺は床屋に行きたい、それだけだ」
会話の内容がちぐはぐで、全く意味不明ですよね?(「床屋」以外、私が考えた会話なので、センスが無くてごめんなさい)
この映画は、この意味不明な会話がずっと繰り返されると思ってください。
頭の上には常にクエスチョンマーク。あまりの理解できなさ具合に、「自分は夢を見ているのだろうか?」と思いたくなります。
そんな不思議な映画です。
この映画を見て内容を100%理解できたという方は、是非ともコメントをください。
登場人物
エリック・パッカー
本作の主人公。若くして巨万の富を築いた実業家。ウエイトトレーニングが趣味で、体脂肪は6%。資産家の娘であるエリーズ・シフリンと数週間前に結婚。
自宅にエレベーターを2基(急いでるとき用と、ゆっくり用)備えつけるなど、金銭感覚が庶民とかけ離れている。
性欲はかなり激しい。
多くの人から恨みを買っており、常にだれかに狙われている。そのため、多数の警備員を雇い警護させている。
数億ドルもの資金を”元の下落”にかけたが、予想に反して元は上昇し、大損害を被る。
エリーズ・シフリン
名家”シフリン家”の令嬢。エリックの妻。金は無尽蔵にある。
トーヴァル
警護主任。献身的にエリックの警護を務める。
特異なスポーツはラグビー。
ストーリー(細部)
※ 非情に難解な映画のため、ストーリーを文字に起こすのは不可能(;・∀・)従って、概要だけを書き綴ります↓↓↓
超大金持ちのエリックは、床屋に行くためにリムジンへ乗り込む。恨みを持つ者からの襲撃に備えて、トーヴァルがエリックの警護を務める。
エリックの乗るリムジンには、次から次へと来客が訪れる。エリックは、来客と会話を交わしていく。どうやらエリックは、市場の動きを見誤り、数億ドルの損害を出してしまったようだ。
妻であり資産家の娘であるエリーズは、離婚を条件に資金の援助を申し出る。
その後、エリックは刺客に襲われ、クリームパイを顔にぶつけられる。トーヴァルは、刺客を退け「あなたはまだ狙われている」とエリックに注意喚起するが、なぜかエリックはトーヴァルを宇一殺してしまう。
エリックがリムジンを降りた後、何者かがエリックを狙撃する(弾は外れる)。エリックは、反撃をするため銃を片手に敵の家に乗り込む。
そこには、ベノ・レヴィンと名乗る中年の男がいた。
しばらくの間、エリックとベノは小難しい会話を交わすのだが、エリックはなぜか唐突に自分の手のひらを銃で撃ち抜く。
そしてベノは、「やはりあんたを殺す」と言って、エリックの頭に向けて銃を突きつける。
END
えー、訳が分からないかもしれませんが、本当にこんな感じのストーリーです。
考察及び感想
会話の内容が意味不明なので、考察も難しいのですが…
唯一はっきりしていることは、資産家であるエリックが一夜にして財産を失い、順風満帆に見えた人生から転げ落ちていくということ。この映画の最後は、エリックが後頭部に銃を突きつけられたままで終わるのですが、エリックは恐らくこのまま殺されたものと推察できます。
きっとこの映画の一番伝えたいところは、どんな金持ちでも一瞬にして地に落ちるという逆サクセスストーリーの部分なのでしょう。
よく考えると、朝の時点では自宅にエレベーターを2基備えたうえ室内に射撃場を作るなどというまるで『こち亀』の中川のような超お金持ちが、夜には財産を失って射殺されているなんて恐ろしすぎると思いませんか?
もはやホラー映画と言っても過言ではありませんね。
英語が堪能な方であれば、この映画の原作となっている小説『cosmopolis』を見てみるのもいいかもしれませんね。
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