漫画『ジンメン』(ネタバレ無し)人面化した動物たちが人間を虐殺しまくる漫画

漫画

『ジンメン』の作品紹介

 連載 2016年~2019年(web漫画「サンデーうぇぶり」)
単行本 全13巻(完結)
 ジャンル パニックホラー
 作者 カトウタカヒロ

『ジンメン』は、2016年~2019年、web漫画「サンデーうぇぶり」にて連載された漫画です。

作者のカトウタカヒロさんにとっては最初のヒット作。

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『ジンメン』のみどころ

パニックホラー」と呼ばれるジャンルの中でも、特に読み応えのある漫画は何か?

と問われたら、私は『漂流教室』か、若しくはこの『ジンメン』を上げるでしょう。

そう今回紹介するのは、最近のパニックホラー漫画の中では随一の存在感を示す『ジンメン』です。

例えて言うなれば、『進撃の巨人』と『テラフォーマーズ』と『彼岸島』足して1.5で割った、そんな漫画です。

ジンメンと聞いて連想されるのは、かつての日本を恐怖のどん底に陥れた都市伝説上の怪物・人面犬。

時速100km以上のスピードで走り回り、人間の言葉も喋るとか。目撃情報も多数報告されており、「本当に存在するのではないか?」とまことしやかにささやかれていました。

ブーム当時に小学生だった私は、犬の顔に張り付いた不気味な人間の顔に、底知れない恐怖を感じたものです。

 

漫画『ジンメン』は、人面犬ならぬ人面像、人面キリン、人面羊、人面ネズミ、人面豚、人面カバtec…等々、動物園にいる大概の動物がある日突然人面化し、しかも人間を襲うというぶっ飛んだ設定。

そしてやはり、動物が人面化するっているのは本当に不気味ですよね。しかも、ちゃんと(カタコトだけど)喋るんです。きしょい!!

そもそも人間って、死体や幽霊などを見ると何故恐怖を覚えるのか?

それは、「自分がこんな姿になったらどうしよう…」と、直感的に感じてしまうかららしいです。

きっと人面も、同じような心理が働くのでしょう。

さらに、この『ジンメン』の特徴として挙げられるのは、グロシーンがてんこ盛りという点です。

なにせ、ジンメン達は人間を主食としているようですので、恐ろしい勢いで人間たちはジンメン達に食われていきます。

しかも、ジンメン達は人間並みの高い知能を有するので、殺した人間を保存食として加工し、倉庫に保管しているのです。

人肉がズラリと並んだシーンなんかは、思わず吐き気がしました。

 

序盤で登場する↑のシーンなんかは、本当にショッキングでしたね。

そして、思わず「地獄のミサワかよっ!?」とツッコんでしまったのは、私だけではないはず…笑

また、ただグロいだけではなくその時々の状況があまりにも絶望的すぎて、2~3割増しで恐怖を感じることができます。

陸上自衛隊の隊員が大量虐殺されて、ジンメンの食料にされているシーンなんかは「日本オワタ/(^o^)\」と思いましたね。

他にも、寒い寒いと言いながら600人以上の人間の皮を剥ぎ自分自身で着用するヤギがいたりと、ジンメンたちは人間に情け容赦ありません。

一番すごいのは、4巻の終盤でクマ助が生きながらにしてジンメンに食べられるシーン…

クマ助は、内臓のほとんどが無くなるまで意識を保ったまま死んでいきます。

これは、最も実践したくない死に方ベスト3に入るほど最悪な死に方ですよね( ;∀;)

 

と、ここまで書くとただのパニックホラーなんですが、この漫画の凄いところはここから。

なんと、ジュウメン(獣面?)が登場します。

ジュウメンとは、ジンメンと発想が真逆。人間が、まるで猛獣のような姿に変わってしまうのです。

そして、ジュウメン化した人間たちは猛獣のように超絶強化され、ジンメンたちと互角以上に渡り歩くことができるようになるのです。

ジンメンとジュウメンの戦いは、中盤以降どんどんヒートアップしていくことになります。

終盤は、四季族とかいう化け物四天王的なものも出てきて、もう訳が分からなくなります笑

 

果たして人類は、得体のしれないバケモノ達を相手に生き残ることができるのでしょうか?

 

このように、読者をまるで飽きさせない漫画『ジンメン』。

パニックホラーや鬱展開が好きな方にはおススメの漫画です。

『ジンメン』の登場人物

神宮マサト

本作の主人公。動物好きの高校生。どんな動物とでも心を通わせることができる。

特に、不二サファリパークのゾウ”ハナヨ”がお気に入りで、幼稚園の頃からの付き合い。

深手を負っても、驚異的な回復力で傷を癒すことができる。

ヒトミ

本作のヒロイン。マサトや仲間たちを陰からサポートする、縁の下の力持ち。

中田

不二サファリパークに勤める飼育員。

園長に恨みを抱いている。

内海千絵

暁新聞社に勤める社員。ジャーナリスト。

ヘリで取材中だったが、搭乗中のヘリが墜落し、マサトたちとともにジンメンが蠢く地獄の世界に放り込まれる。

ジュウメンのメンバー

普段は人間の姿をしているが、特殊な注射を打つことにより顔や体を獣のように変化させることができる者たちをジュウメンという。

ジュウメンたちは、ジュウメン化することにより戦闘能力を大幅にアップさせることができる。

吾郷

ジュウメンチームのリーダー的存在。ワイルドかつ軍人のようないでたちをしている。

ジュウメン特性はライオン。

印藤

色黒かつドレッドヘアーが特徴の若い女性。

ジュウメン特性はゴリラ。

密かに吾郷に思いを寄せている。

永長

首が異常に長いオカマ。戦車の操縦はお手の物。

ジュウメン特性はキリン。

安藤

小太り風の男性。

ジュウメン特性はカバ。

細目の若い男性。

ジュウメン特性はトラ。

三美

小柄で髪の長い少女。遠距離狙撃を得意とする。

ジュウメン特性はネズミ(恐らく)。

『ジンメン』のストーリー(細部)

マサトは、7年ぶりに訪れる不二サファリパークに胸を躍らせていた。特に、小さいころから大の仲良しである像のハナヨと会うのが楽しみだった。

マサトは、顔なじみである飼育員の中田とともに園内を練り歩く…

すると、動物たちの様子が7年前と明らかに違うことに気づく。動物たちが、全体的に気が立っている。従業員たちの雰囲気も暗い。

中田の話によると、園長が交代したことにより動物園の運営方針が変わったということだ。

翌日、マサトは幼馴染のヒトミを連れて再びこの動物園を訪れる。しかし、園内には動物どころか飼育員やお客さんの姿さえ一切見えない。

何事かと思っていると、二人は、突然飼育員が動物に襲われて殺される現場を目撃する。

驚いた二人は、中田を訪ねてハナヨの檻へと足を運ぶ。

するとそこには、狂暴化した人面像ハナヨが待っていた。

今後の展開

ということで、人面化した動物たちは手が付けられない状態に…

しばらくは、ジンメンによる人間の虐殺タイムが続きます。

マサトがジュウメンたちと出会い、ようやく人間の反撃開始か?と思いきや、ただでさえ凶暴なジュウメンの中でも更に化け物のような奴が現れ、マサトの仲間たちは、一人また一人と命を落としていきます。

ギリギリの戦いの中でじり貧に追い込まれていくマサトたち。

勝機を見いだせることができるのでしょうか?

 

全13巻ということで、なかなか読みごたえがある一作です。

まだ読んでいない方、ぜひとも読んでみてください。

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