漫画『蛍火の灯る頃に』(ネタバレ無し)地獄の恐怖を2次元の世界でリアルに再現した漫画

漫画

『蛍火の灯る頃に』の作品紹介

 連載 2016~2018年(月間チャンピオン)
単行本 全4巻(完結)
 ジャンル ホラー
 作者 竜騎士07

『蛍火の灯る頃に』は、2016~2018年、月間チャンピオンにて連載されたホラー漫画です。

作者は、『ひぐらしのなく頃に』『うみねこのなく頃に』などで知られる竜騎士07さん。

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『蛍火の灯る頃に』のみどころ

この漫画は、地獄という存在を、現実世界においてリアルに再現した漫画と言えます。。

この漫画を読むことで、地獄の恐怖を身近に感じることができるでしょう。

さて皆さん、地獄という存在についてどこまでご存じでしょうか?

地獄にはエンマ大王がいて、鬼がたくさんいて、針の山や血の池があって…

と、この辺の話は一般的で割と有名ですが、これ以上詳しいとなると、それを知っている方はあまり多くないかもしれません(もちろん、私も含めて)。

実は地獄には、マイナーだけどもっともっと怖い生き物や場所が存在するのです。

例えば食糞(じきふん)。これは、餓鬼道の落ちた亡者の成れの果ての姿。

食糞

食糞

食糞たちは、なんと糞尿しか食することを許されないということです。これが永久に続くとなると、さすがにきついでしょう…

他にも、等括地獄という恐ろしい場所があります。ここは、八大地獄のうちの一つで、生前に殺生の罪を犯した者が落ちる地獄。

等活地獄

ここに落ちたものは、死者同士でお互い骨になるまで戦い続けなければなりません。しかも、死ねば終わりかと思ったら大間違い。強制的に生き返させられて、再び戦いを強要されるのです。これが永遠に続きます。

こんなもん、生き死に以前にメンタルダウンしてあたりまえ。心療内科に通いつつ戦いに参加しなければなりません。

 

そして、これらの地獄の風景を現代風に書き起こしたのがこの漫画。

最初は普通に日常生活を送っていたものの、”太陽が二つになる”など主人公たちの周りで異常現象が起こるようになる。

何かがおかしいと思っていたら、本人たちが気が付かないうちに地獄に落ちていた。というストーリーです。

序盤に登場する、すべての食料を食らいつくしてしまう人面蠅”餓鬼蠅”は、餓鬼道に落ちた亡者たちのこと。餓鬼道に落ちた者たちは、どんな物を食べても永久に満足することはありません。

次に、これも割と序盤で登場する奪衣婆。地獄に落ちた者たちの衣服をはぎ取ることがお仕事です。

他にも、途中で人糞を食いだす異常行動に出た常雅叔父さん。彼はまさに、餓鬼の一種である食糞になってしまったものと思われます。

 

と、こんな感じで登場人物たちは一人また一人と餓鬼に取り込まれていく。下手に死のうものなら、いつか復活させられて等活地獄に落とされる。

主人公たちは、この地獄の恐怖から逃れることができるのか?

死んだはずの祖母が動き出すシーン

 

全4巻で終わってますので、1日で読み切ることができます。

是非とも、地獄の恐怖を味わってみてください。

『蛍火の灯る頃に』の登場人物

忠村 月(ゆえ)

本作の主人公。キラキラネームかな?

おとなしく、献身的な性格。

正志の再婚相手・夢子の連れ子。

夢子が祖母の遺産1億円を溶かして消えたことから、忠村家からの恨みを受ける立場に立たされている。

忠村 幸人

本作のもう一人の主人公。月とは腹違いの兄妹。

良い歳なのに無職で運転免許すらない、甲斐性無しの男。

ピンチの時は、リーダーシップをとったりなど割と頼りになる。

忠村 輝美

伸輝の長女。モデル。

歯に衣着せぬ物言いで、人に対して言いづらいことでもバンバン口にする。

忠村 輝也

伸輝の長男で、輝美の弟。今風の若者という感じで、普段はスマホをいじくるばかりで周囲に興味を示さない。

頭は良いらしく、自分たちの置かれた状況を理論的に分析できる。

地獄に関して詳しい。

鷹野 ミヨコ

ショットガンを持ち、地獄の鬼たちと互角に渡り歩くことができる謎多き女。

幸人たちのピンチを何度も救い、地獄で生きていくためのアドバイスをしてくれる頼もしい人物。

単独行動を好み、食物をほどんと採らない。

『蛍火の灯る頃に』のストーリー(細部)

幸人は、父の正志に連れられて正志の実家に向かっていた。

幸人と月の祖母が亡くなったため、親族一同を集めてのお葬式が執り行われることとなったのだ。

実家には、幸人たちの他にも従妹の輝美輝也、そして叔父の伸輝常雅が集まっていた。

祖母の葬式はしめやかに行われ、何事もなく終わっていった。

 

ところがその夜、信じられないことが起こる。

深夜、月が何気なく目を覚まし家の中を歩いていると、床の間に安置されていた祖母の遺体が突然動き出し、ものすごいスピードで外に飛び出していったのだ。

 

遺体が突然いなくなる。次の朝、この不可解な出来事に忠村家一同は騒然としていた。

さらに不思議なことに、幸人たちには、村人たちの生活音はもちろんのこと、鳥や虫の声など一切の音が全く聞こえてこないのだった。

ここで幸人は、信じられないものを目撃する。

幸人が何気なく上を見上げてみると、一つしかないはずの太陽がなんと二つもあるのだった。

この時、これらの不可解な出来事が、これから平坂村で起こる悲劇の前兆であることに誰も気づきはしなかった。

以後の展開

お察しの通り、幸人たちはこの時既に、地獄に落ちてしまっていたのです。

通信手段は途絶し、謎の霧のために村からは一歩も外に出られない、ホラー漫画お約束の展開の中で、幸人たちに更なる恐怖が訪れます。

そして、地獄の中で逃げ惑う幸人たちに手助けをしてくれる謎の女性・高野。

彼女の正体は一体何なのか?何が目的で幸人たちに近づいてくるのか?

そこにはなんと、平坂村の持つ暗い過去が関係していたのです。

 

続きが気になった方は、是非とも単行本をご覧ください!

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