『屍牙姫』の作品紹介
連載 | 2017年~2019年(コミックゼノン) |
単行本 | 5巻(完結) |
ジャンル | ホラーアクション |
作者 | 佐藤洋寿 |
『屍牙姫』は、2017年から2019年、「コミックゼノン」にて連載されたのホラーアクション漫画です。
『屍牙姫』のみどころ
この漫画のみどころは、登場人物たちの殺され方やいたぶられ方に、作者のこだわりを感じることができるという点です。
この漫画の主要人物に三輪子という女性(見た目上は)がいるんですが、この人物は美しい見た目に反して容赦なく若者を殺していきます。
それも、相手の心臓をえぐり取るという極めて残酷な方法で…(左図参照)。
心臓をえぐり取られた者は、即死はせず、数秒間苦しんだのちに絶命していくのです。
しかも三輪子は、取り出した心臓を、すり潰し用の器具(よくラーメン屋さんに置いてある、にんにくをすり潰す器具のような物)ですり
潰し、まるでジュースのようにごくごく飲んでしまうのです。オエッ、気持ち悪い(+_+)
さらに、相手によって心臓のえぐり取り方が微妙に違います。
上の図では、三輪子は背中からストレートにぶち抜いてますが、他の者では、一度腹に手を突っ込んでそこからアッパーカットのように上向きに軌道を変え、心臓を掴んだまま喉元から体外に抉り出す、というマジでサイコパスなやり方をしています。
「いやいや、そこは素直にストレートにぶち抜けば良くない?(;’∀’)そんなことしたら逆に難しいでしょ!?」
って思いたくなるのですが、そこはやはり作者のこだわりなのでしょう。たとえ非効率だとしても、自分の納得いく形で心臓をえぐりたいらしいのです。
このように、この漫画ではかなりグロテスクな描写が多く出てきます(グロさで言えば「リバーシブルマン」の方が若干上かな?)。
他にも、
・「ダイエット」と称して、相手の腹部の肉をミカンの皮のようにめくる。
・相手の手足を引きちぎりながら、まるで紐のように結び合わせる。
・硬化した髪の毛を相手の頭部に突っ込み、さらに目や口を経由して内部から体外へ出す(目玉は飛び出る)。
・戦いが激しすぎるがゆえに、お互いが頭部と背骨だけになる。
など、かなりグロテスクなシーンを高い画力でリアルに描き上げているのです。
普通、こんな目に合ったら人間は死んじゃう…って思いたくなりますよね?
実は、三輪子や修のような使い魔は、人間とは比べ物にならないくらい生命力が強いのです。なので、こんなにボロクソにやられてもなかなか死なない、いや、死ねないんです。
だから余計にたちが悪い。絶命するまで、長い間苦しまなければならないので…
使い魔は、その強い生命力で身体をある程度自由に変形させられるのですが、修は、自分の腕をまるで巨大な鎌のような物に変えることができます。
修は、これを武器にして他の使い魔と戦っていくのです。
この辺は、なんだか『寄生獣』っぽいですよね。「寄生獣をエロくしてグロくした漫画」というとイメージ湧きやすいかもしれません。
え?寄生獣を知らない?とても面白い漫画なんで、読んでみてください。
『屍牙姫』のストーリー
町にたたずむ館の中には、三輪子と名乗る美しい女性がいた。
しかし三輪子は、風体こそ人間の格好をしているものの、その正体は、館を訪ねる若い男の心臓を生きたまま引っこ抜きその血を食らうというとんでもない化け物だった。
三輪子に心臓を抜かれて死亡する者が後を絶たず、町では行方不明者が続出した。
高校ではいじめられっ子の橘は、そんな三輪子の従順な僕として、若い男を館へ連れてくる役目を担っていた。橘は、妖艶な雰囲気を醸し出す三輪子に陶酔していたのだ。
そしてある日橘は、三輪子の”使い魔”になることを決心する。
次の日橘は、広田修を連れていつものように三輪子のもとに連れて行いく。いつもであれば、三輪子はここで修の心臓を引っこ抜き血を食らう。
しかし、この日は違った。三輪子は、橘の心臓を抉り出したのだ。
「使い魔になると決めたのに、なぜ?」
そんなことを考える絶命寸前の橘に向けて三輪子は、
「何もない人よりも、大切な物を持っている人のほうが、”使い魔”になるまでの過程を楽しめる」
と語りかける。
三輪子の正体とは?美和子のいう”使い魔”とは何なのか?
そして、目の前で橘が惨殺され一人取り残された修の運命とは?
以後の展開
なぜ三輪子は橘を殺したのかそれは、橘よりも修の方が使い魔に向いていると思ったから…
ということで、修は「大切なものを持っているから」という理由で、橘を差し置いて三輪子の使い魔に選ばれます。
その後の修は、三輪子の使い魔として他の使い魔と激闘を繰り返していく。そのうちに修は、三輪子という存在に隠された恐ろしい秘密を知ることとなるのです。
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